『書物の迷宮』予告篇

思い出したように本を読み、本の読み方を思い出す

実相寺昭雄の夏

映画「姑獲鳥の夏」を観ました。
前半部、演出のあまりの実相寺ぶりに「溢れんばかりの実相寺テイストっ」とかよく分からない歓喜の叫びをあげてしまいましたw あの演出、アクが強いので駄目な人は駄目かも知れませんね。同監督の「帝都物語」などをリトマス紙にすると宜しいかと。*1
とりあえず他にも「加藤ッ!」等々叫びどころ、楽しみどころはあったのですが、如何せん後半部の展開には納得がいきません。そもそも映画にすること自体、無理がある気がします。二時間そこらに詰め込むには、京極堂シリーズはあまりに情報過多だと思われます。
まぁ、しかし。これ以上うまくやれ、というのも中々酷な気も。基本的に「小説版>映画版」的図式は早々崩れるものではないということか。
ところで、キャストに関する不満は「愛」でカバーすればよいのだと思いますよ。あと、実相寺監督は「屋根裏の散歩者」のような限定された空間で展開する物語の方が向いている人だと思ふ。

*1:ちなみに私は「帝都物語」の模型の鳥が飛び交うシーンが好きです。