『書物の迷宮』予告篇

思い出したように本を読み、本の読み方を思い出す

異邦人文学

コリン・ウィルソンアウトサイダー」読了。う〜ん、哲学系は疎いので、実存主義が何となくでしか分からない……。サルトル新潮文庫の短編集を持ってましたが、あまり興味が持てなかったので読まずに売ってしまいましたし。
さておき、「アウトサイダー」自体はけっこう面白かったです。ドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」をコリン・ウィルソンいうところのアウトサイダーや、ニーチェなどに絡めて読み解く部分などは、(アウトサイダー云々は置いておくとしても)「カラマーゾフの兄弟」を読むには良い参考になりそうな感じ。
コリン・ウィルソンの他の本では「現代殺人の解剖―暗殺者(アサシン)の世界」などを読んだことがあるのですが、一番最初の著作である「アウトサイダー」にすでにそちらへの流れがありますね。解説にも「オカルト」への繋がっていく部分が見出せる、というようなことが書いてあったので、この本で述べられていることが作者の底流にあるのだと思われます。
アウトサイダー (集英社文庫)