『書物の迷宮』予告篇

思い出したように本を読み、本の読み方を思い出す

小栗虫太郎『黒死館殺人事件』@青空文庫

小栗虫太郎 黒死館殺人事件
via:悪漢と密偵
小栗虫太郎黒死館殺人事件も一発変換。……EGBRIDGEが凄いのか私の登録する単語が偏ってるかのどっちかですね。
四大ミステリ奇書の一つにも数えられる小説、小栗虫太郎の『黒死館殺人事件』がついに青空文庫に……。
黒死館殺人事件』自体は既読なんですが、何が凄いってあの悪文スレスレの、衒学趣味と晦渋に満ちたあの長文をよくぞテキストに打ち込んでくださったものだと……。
と書くと、『黒死館殺人事件』が読みづらい小説に思われそうですね。実際読みづらい気がしますが。かなり人を選ぶ小説と云う気がします。私的には、屍体状況などの演出等は好きだったりするのですが、文章がちょっと。
澁澤龍彦が書いた『『黒死館殺人事件』解説』*1というのが、『偏愛作家論』に載ってますね。ちなみに、この本の中で澁澤龍彦はネタバレをやってますので、ご注意を。
そんなわけですので、未読の方は諦めたり再挑戦したりしつつ読んでみると良いのではないでしょうか。割と京極夏彦に近い成分もある気がします。

日本探偵小説全集〈6〉小栗虫太郎集 (創元推理文庫)

日本探偵小説全集〈6〉小栗虫太郎集 (創元推理文庫)

*1:この解説以外の小栗虫太郎に関する文だと思ったのですが、確か夢野久作を田舎者ってぶった切ってませんでしたっけ、澁澤龍彦夢野久作が嫌いという訳ではないみたいですが。『瓶詰の地獄』とかは『暗黒のメルヘン』編纂の時に含めてますし。