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『書物の迷宮』予告篇

思い出したように本を読み、本の読み方を思い出す

冲方丁『マルドゥック・ヴェロシティ』

賛否いろいろだった箇条書き的・状況報告的な地の文*1は、個人的にはあまり引っ掛かりを覚えなかった。
文章という点で言えば、良い意味で引っ掛かった文章がある。極度の疲労と覚せい剤によるもうろうとした意識の仲で味方を誤爆した過去を持つ主人公のフラッシュバック中の聖句、

「おお、炸裂よ(エクスプロード)!塵と灰に。おお、炸裂よ(エクスプロード)!」

とかが強烈に印象に残って、箇条書き云々とかはどうでもよかったような。
悪い意味で引っ掛かった点があるとすれば敵役の描写の方で、作者の狙ってる生理的嫌悪感みたいな部分とともに何かカリカチュアライズされてるビザールというか、妙な違和感を覚えた。
これはたしか前作を読んだときにも同じことを感じたな……。
しかし、全三冊というボリュームを苦もなく読ませるだけの面白さはあり。
ただ、読み始めればすぐ気付くと思うのですが、みんな死んだよね登場人物……。
あと、後半のアレは集合的無意識に帰依する人たちとその羊飼い?

*1:特に戦闘シーンなどで多用される